| 『猿の惑星』 原題:PLANET
OF THE APES 公開:1968年
ジョージ・テイラー率いる探検隊を乗せた光速宇宙船がケープケネディを出発してから6ケ月。
船内の時間は1972年7月14日だが、ハスライン博士の理論によれば、地球では700年が経過
している。そうテープに語るテイラーは、地球時間で2673年3月27日、人工冬眠に入った。
やがて宇宙船はとある惑星の砂漠の中の湖に墜落する。
計器パネルは、出発から18ケ月、地球時間で3978年11月25日を表示していた。
テイラー、ランドン、ドッジは沈みゆく宇宙船から脱出するが、スチュアートはカプセルの中で
ミイラになっていた。機械の故障が墜落を引き起こしたらしい。
テイラーは、ここが地球から320光年離れたオリオン大星雲の中にある惑星だと推測する。
一行は砂漠を横断してジャングルに辿り着き、原始人のような人間たちと遭遇する。
そこへ武装したゴリラの集団が出現し、人間たちを狩り立て始める。
ドッジが射殺され、ランドンとはぐれたテイラーは喉を撃たれて捕獲されてしまう。
猿の村に連行され檻に入れられたテイラーは、この惑星の支配者が文明化した猿であり、
人間は言葉さえ喋れず害獣扱いされていることを知る。
知性ある素振りを見せるテイラーに興味を持ったチンパンジーの動物心理学者ジーラは、
彼に人間の女性をあてがい観察を始める。
喉の傷のせいで話せないテイラーだが、なんとかジーラに意思を伝えることに成功。
驚愕するジーラと婚約者のチンパンジー、コーネリアスに、自分は他の惑星から来たと筆談
で語る。飛行機すら知らない彼らは宇宙船の存在を理解できず、テイラーの話を信じない。
考古学者であるコーネリアスは、「猿は人間から進化した」という仮説を証明する“ミッシング
リンク”こそテイラーだと推測する。だが、それは『聖典』の教えに背く危険思想だった。
猿の指導者のオランウータン、ゼイウスの命令で去勢されかけたテイラーは、村から脱走を
図るが失敗。絡め取られた網の中で「汚い手で俺に触るな、この猿め・・・!!」と声を絞り出す。
猿の群集の間に衝撃が走った−。
査問会にかけられるテイラー。
科学庁長官にして信仰擁護官でもあるゼイウスは、テイラーの話を一切聞き入れない。
一緒に来た仲間がいると主張するテイラーだが、引き出されてきたランドンは“生ける屍”
と化していた・・・。
テイラーはあくまで突然変異だと断じるゼイウスは、進化論の可能性を説くコーネリアスと
ジーラをも科学的異端の罪で起訴して閉会する。
その夜、密かにゼイウスの許に呼ばれたテイラーは、自分の根拠地と目的を明かさねば、
ランドンのように脳の言語中枢を切除すると脅迫される。
ゼイウスは、テイラーたちが横断してきた砂漠を「禁断地帯」と呼び、その向こうに言葉を
喋る人間の集落があると疑っていた。だが、テイラーとしては答えようがない。
『聖典』を絶対視して人間の知性を認めようとしないゼイウスが、一方でテイラーの同類の
存在を確信し、恐れてさえいる。その矛盾に疑念を抱くテイラー。
話し合いは決裂し、テイラーは檻に戻されるが、ジーラの甥ルシアスが見張りを倒して、
檻の鍵を開ける。テイラーは、ノヴァと名付けた人間の女性も連れ出した。
ジーラとコーネリアスは、禁断地帯の遺跡へ行くという。異端の罪を免れるには、以前に
発掘した現場から進化論の証拠を見つけて、自説を証明するしかないのだ。
テイラーは、ノヴァと一緒に禁断地帯の向こう側まで逃げることに決める。
禁断地帯がなぜ立ち入り禁止なのか、その理由は不明で、昔からタブーとされてきた。
コーネリアスが発掘調査を行った時も、特別に許可が必要だったという。
一行は海辺に面した崖に到着する。ここの洞窟の中に遺跡があるという。
すぐにゼイウス率いる追っ手がやって来るが、テイラーは射撃の腕で彼らを下がらせる。
テイラーはゼイウスに、聖典が書かれたという1200年前よりも古い文明の産物を見つけ
たら、ジーラとコーネリアスを無罪にすると約束させる。
コーネリアスは1300年前の初期猿類の化石と、さらに700年古い地層から人類の化石と
高度な冶金技術による道具を掘り出していた。それらを見たテイラーは、入れ歯に眼鏡、
心臓の人工弁だと説明する。ノヴァが触っていた人形は言葉を発した。テイラーは、これ
が猿に作れるのかとゼイウスを問い詰める。
再びゼイウスの部下が襲ってくるが、テイラーはゼイウスを人質にして退却させる。
ゼイウスは、猿より優れた人間の文明が先に存在していたことを知っていたと認める。
かつて禁断地帯は楽園だったが、人間が砂漠にしてしまったのだ、と。
テイラーは、それでもこの星が猿に支配された理由がわからないと言い、その答えを探す
ためにノヴァを連れて姿を消す。
ゼイウスは、約束を反故にしてジーラとコーネリアスを異端審問にかけると宣告すると、
洞窟を爆薬で破壊させた。
海岸に沿って進むテイラーは、愕然とその場に崩折れた。
「なんてこった・・・俺は帰っていたんだ・・・ついにやっちまったな・・・みんな地獄に堕ちろ!!」
その眼前には、朽ち果てた「自由の女神」像が砂に埋もれていた・・・。
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