『猿の惑星』シリーズと同テーマ、同モチーフを先駆けて描いており、あるいは直接シリーズに
影響を与えたのではないかと思われるSF映画を、製作年代をさかのぼって紹介していきます。
すべてアメリカ作品です。
『原始怪人対未来怪人』 原題:TIME TRAVELLERS 公開:1964年
科学者の一団が、過去や未来が見える時の窓の研究をしている。スイッチを入れると、巨大な
スクリーンには、2071年が映り、大学のキャンパスがあるはずの場所には荒野が見える。彼ら
は、時の窓だけでなく時の門まで作ってしまった。奇怪な容貌をした未来人が研究室に来ようと
した。科学者は彼らを撃退し、未来へ行く。ところが、四人が着いた途端に門は崩壊する。奇怪
な人間の大群に追われた彼らが洞窟に入ると、奇妙な電界が現れて、敵は近づけなくなった。
彼らは、未来の首長ヴァーノ博士に出会う。ヴァーノの説明によると、核戦争が地球の生命維持
力を破壊し、彼らを襲った突然変異人間を産んだのだという。地下文明を作る先見の明があった
少人数のグループの子孫のみが生き延びることが出来たのである。変異人間は、常に洞窟に
蓄えられた食糧を手に入れようとしていて、軍隊のような社会を形成してからは、状況はさらに
悪くなってきている。しかし、未来人は爆弾の破裂で出来た漏斗孔の中で宇宙船を建造しており、
一ヵ月後にアルファ・ケンタウリ第4惑星に向けて飛び立つつもりだった。1964年から来た科学
者はロケットに乗ることができないため、元の時代に戻るために時の門を作る。出発の日、未来
人は電界発生用の発電機のパワーを宇宙船に振り替えた。無防備になった洞窟に変異人間が
なだれ込み、発電機を切ってロケットを爆破する。科学者たちは数人の未来人と共に1964年に
戻る。時の門は、変異人間が追いかけてくる前に破壊した。しかし、数分間早く戻り過ぎてしま
ったため、時間の継続性が中断され、彼らは通常の百万倍の速さで老化してしまう。幸い、早く
戻ったために最初に作った時の門は西暦10万年にセットされたまま機能している。そこを通って
彼らが行き着いたのは、はるか未来のエデンの園で、男女の数も新しい文明をスタートさせるの
にちょうどいい。
ジェフ・ロヴィン著 鶴田文訳 『怪物の事典』(青土社) より抜粋
※筆者は未見であることをお断りしておきます。
『未来からの脱出』 原題:BEYOND THE
TIME BARRIER 公開:1960年
米空軍のパイロット、アリソン少佐は、新型の超音速戦闘機X80のテスト飛行に発つ。帰還すると、
基地は荒れ果て人々は姿を消していた。アリソンは、シタデルという名の都市に辿り着き、飛行中
に時間を跳び越え、2024年の世界へ来てしまったことを知る。核実験の影響で宇宙から放射線が
降り注ぎ、人々は聴覚と生殖能力を失い、テレパシーを身につけていた。シタデルには、1994年
からタイムスリップした科学者がおり、X80の軌道の逆を辿れば元の時代に戻れることをアリソンに
教える。アリソンは、核実験を止めさせるために戻ろうとするが、現状の暮らしをよしとする一派に
妨害される。アリソンは、放射能の影響で変異し地下牢に閉じ込められていた人々を解放し、その
混乱に乗じて1960年に帰還する。しかし、アリソンは急速に老化してしまう。
※一時期、テレビ東京の深夜枠で何度も再放送されていた。白黒ゆえの不思議な味わいがある。
『恐怖の獣人』 原題:TEENAGE CAVEMAN 公開:1958年
知的な原始人の少年は禁断の地へと足を踏み入れ、、「触れるだけで死に至る神」と闘う。
しかし、倒した神は、ただの老人が怪物の扮装をしているだけだった。その衣装は放射能を
帯びていて、触れられた者が死んだのだ。彼は、長老たちがなぜ自分たちの種族の起源を
隠したがっていたかを知った。実はこの世界は原始時代ではなく、核戦争後の荒れ果てた
世界だったのである。
『怪物の事典』ならびに中子真治編著『フィルム・ファンタスティック2』(講談社) より抜粋。
※筆者は未見であることをお断りしておきます。
『WORLD WITHOUT END』 公開:1956年(日本未公開)
火星からの帰路にあった宇宙船が、原因不明の異常加速を起こす。不時着した彼らは、
墓石を見てそこが2508年の地球だと知る。奇怪な容貌の原始的な人間の群れに襲わ
れた乗組員たちは洞窟に逃げ込み、強固なドアで守られたトンネルの中の地下文明に
行き着く。2188年の核戦争によって分裂した人類の一部は地下に潜って文明を築いた
が、地上に残った者の多くは突然変異を起こし、地表の獣人になったことがわかった。
地表には、まだ正常な人間もいるのだが、獣人に隷属させられている。地下に住むと、
なぜか正常な人間がインポテンツになるため、地上の世界を取り戻さなければならない
と宇宙飛行士たちは考えた。彼らはバズーカ砲を作り、獣人を攻撃する。獣人の長ナガ
は、宇宙船長と地上の覇権をかけて闘うことに同意する。20世紀の英雄が勝ち、正常
な人間と地下人も加わって、学校が作られ、文明が地上に戻ってくる。
『怪物の事典』より抜粋
※輸入版のビデオがAmazon.co.jpで入手可能。税込1893円也。安ッ!!
地下に住む人々の衣装が、『続 猿の惑星』の地底ミュータントにソックリ。
『CAPTIVE WOMEN』 公開:1952年(日本未公開)
核戦争のずっと後の紀元3000年。ニューヨーク市とニュージャージーの廃墟では、
ノーム、ミューテート、アップリバー・ピープルの三つの種族が覇権をかけて争って
いた。ミューテート族と首領のリッドンは、女を求めてノームの地下のねぐらを年中
荒らし、いつか正常な子孫が生まれることを望んでいた。しかし、悪魔を崇拝する
冷酷なアップリバー・ピープルに脅かされると、ノームとミューテートは手を結んだ。
アップリバー・ピープルは、ハドソン川の下を通るトンネルからニュージャージーを
襲おうとした。だが、ミューテートはトンネルを水浸しにして、敵を溺れさせた。
リッドンとノームの一人が恋に落ち、それは新しい時代の幕開けと正常な子供たち
の誕生を意味していた。
『怪物の事典』より抜粋
※筆者は未見であることをお断りしておきます。
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