これまでに提唱されてきたバリツの正体諸説

「バーティズ(Bartiz)」説

 1899年にE.W.バートン=ライトという人物によって英国に紹介された日本の護身術。
 ボクシング・足・ステッキを使うらしい。
 だが、英国に持ち込まれる数年前にホームズが習得していたという矛盾が生じる。
 それに、元になっている日本の護身術自体が特定できない。

「バーリ・トゥード(Vale Tudo)」説

 ポルトガル語で「全てが有効」、つまり「なんでもあり」の意。
 あらゆる反則が容認されるという恐ろしいルール。
 1990年代にブラジルからやって来たグレイシー柔術によって広く知られるようになった。
 彼らの源流は、明治時代にブラジルに渡った前田光世という柔道家に技を伝授された
ことにある。だが、前田がブラジルに入国したのは1914年なので、これもホームズとは
年代が合わない。

「ロシア語ラテン表記」説

 「格闘技選手」を意味するロシア語をラテン文字で表記すると、偶然にも「baritsu」に
なるそうである。
  嘉納治五郎(ホームズとは同時代人)が巨漢のロシア人を投げ飛ばした挿話が英国
に伝わった際、「柔道」の代わりにこの言葉が用いられたのではないか、とする説。

参考文献 :
『シャーロック・ホームズ大事典』 小林司/東山あかね編 (東京堂出版)
『明治バンカラ快人伝』 横田順彌 (ちくま文庫)

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