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 物心ついた瞬間から、『ウルトラマン』にイカレていた。
 怪獣図鑑を読むために、幼稚園に上がる前には字をマスターしていた。
 両親は「この子は天才だ」と喜んだらしいが、その能力が開花することはなかった。
 こんなになっちゃて、ゴメンね・・・。

 幼稚園に入った頃、図鑑で「恐竜」なるものの存在を知った。
 大昔には本物の怪獣が生きていたのか、とワクワクしながらページを繰ったものだ。

 小学校に上がると、TVで「ネッシー」と出会った。
 恐竜が今も生きている・・・!? これには、かなりの衝撃を受けた。
 空想の世界の怪獣が、実在することに他ならないからだ。

 だから、TVでその手の番組をやるとなれば、必死になって画面にかじりついた。
 世界には、ネス湖の他にも、怪獣の棲む湖はいくつもあるらしい。
 だが、番組が始まってから 2時間が経過する頃には、期待は落胆に変わっていく。
 いくら湖を探査したところで、怪獣が姿を現してくれることはない・・・。

 ところが、一度だけ、「おい、マジかよ!?」という場面に遭遇することになる。
 パプアニューギニアの湖に棲む怪獣を探しに行った番組で、本当に怪獣が姿を
現わしてしまったのだ。カメラに映ったのは背中の部分だけだが、ともあれ、巨大
な生物が悠然と湖面を横切っていくではないか。

 だが、待ちわびていたはずの出会いは、あまりに遅すぎた。
 その時は、既にサラリーマンになっていた。
 怪獣の出現よりも、むしろ“お約束”が破られたことに驚いてしまったほどだ。
 その映像は“一夜の幻”として、それきり忘れてしまった。

 数年後、会社を辞めた頃から、あの日の“幻”が脳裏をチラつくようになった。
 あれは一体、なんだったのか・・・? 無性に気になり、調べてみることにした。



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