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   1971年。ニューギニアに調査に赴いた白井祥平氏は、ラバウルで紹介された
ある日系人から、予想もしなかったニュースを聞かされた。

 1959年、ダカタウア湖にカヌーを浮かべてワニ狩りをしていたドイツ人ハンター
が、見たこともない巨大な怪物に襲われ、近くのブルムリ村へ逃げ帰ってきたと
いうのだ。

 この話に興味を覚えた白井氏は、数日後、ラバウルに交易に来たブルムリの
男たちとの接触に成功する。
 彼らは皆、ダカタウア湖に住むマッサライ(精霊)を目撃しており、「ミゴー」と
呼んでいた(細かいディテールは、毎日新聞の記事の通り)。

 さらに、1964年には、地区の若いパトロール・オフィサーが、ミゴーの撮影に
成功したという。残念ながら、そのオフィサーの名前も消息も不明だった。

 ミゴーがプレシオサウルスかモササウルスの生き残りではないかと考えた
白井氏は、翌々年、単身ダカタウア湖を訪ねることにした。

 ブルムリ村に乗り込んだ白井氏は、早速、村長に尋ねる。
 「ここの湖に、“ミゴー”というマッサライ(精霊)がいるそうだが・・・?」
 「ミゴーじゃない。“ルイ”だ」
 村長の答えにショックを受ける白井氏。「何だって? この村から来たという
人たちは、口を揃えてミゴーがいると言うが?」
 だが、村長の答えは同じ。

 ここで、村人のポール少年が口を挟む。
 「ミゴーもいるよ。でもミゴーは“マッサライ”じゃないサ」
 ポールは白井氏のノートにミゴーの絵を描きだした。
 たしかにそれは、村人たちの言った特徴によく似ている。
 だが、これはわずかに60センチの大きさしかないという。
 「それじゃトカゲじゃないか! イグアナに似た・・・」

 それは水トカゲではないのかと指摘すると、キッパリと否定。
 彼らが「タロア」と呼ぶ水トカゲと皮膚は同じだが、木登りが上手で、藪に
住んでいるから容易に捕まえることができる、と反論した。

 白井氏は、問題のミゴーはタテガミを持つイグアナの一種であり、どこか
でミゴーと湖の怪獣とが混線したのだと判断した。



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